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(10)ダクト内風速外気取り入れ・還気ダクトは、一般に低圧ダクト方式を用いる。低圧ダクトおよび送風機出口、入り口の標準風速を表7-14に示す。表7-14低圧ダクト及び送風機吹出し・吸込み口の風速(ASHRAE、1963)風速ダクトの部位送風機吸込み口送風機吹出し口主ダクト分岐ダクト分岐立上りダクト住宅3.55.0~8.03.5~4.53.02.5推奨風速〔m/s〕公共建物4.06.5~10.05.0~6.53.0~4.53.0~3.5工場5.08.0~12.06.0~9.04.0~5.04.0住宅4.58.54.0~6.03.5~5.03.25~4.0最大風速〔m/s〕公共建物5.07.5~11.05.5~8.04.0~6.54.0~6.0工場7.08.5~14.06.5~11.05.0~9.05.0~8.0(11)ダクトの計算従来から単位当たりの基準摩擦損失は給気ダクト1.0Pa/m{0.1mmAq/m}、還気ダクト0.8Pa/m{0.08mmAq/m}を基準にしていたが、実用的な基準としてつぎの数値を上限値と考える。給気ダクト(全般)給気ダクト(小容量)還気ダクト2.0Pa/m3.0Pa/m1.5Pa/m{0.2mmAq/m}{0.3mmAq/m}{0.15mmAq/m}で求めよ。ただし、各吹出し口(12個)の風量1000m3/hの圧力損失を50Pa{5mmAq}、吹出し口消音ボックスと吹出し口の圧力損失を50Pa{5mmAq}、吸込み口風速を2.2m/s、吸込み口の損失係数ζ=3.4とし、空調機の内部抵抗を350Pa{35mmAq}とする。また、漸小管は、θ=30゜、漸大管はθ=45゜(⑤~⑥間のみ30゜)、エルボはr/W=1、吹出し口の寸法は580×370とする。例)図に示すようなダクトを設置する場合、ダクト寸法と送風機の必要圧力を全圧基準による等摩擦損失法(7-37解)給気主ダクト内の風速を表7-14より選定するが、いまv=8m/sを採用すると、7-27ページ図7-3の摩擦損失線図より送風量12,000m3/hの交点からダクト径737mmとなり、その時の単位長さ当たりの摩擦損失(R’)は0.9Pa/m{0.09mmAq/m}となり適切な範囲である。以降、系の各ダクトは、この値を基準として各部分を通過する風量から、図7-3より円形ダクトの径を求める。7-28ページ表7-1より、円形ダクトから長方形ダクトの寸法を決めていく。この場合基準寸法を採用するために、単位長さ当たりの摩擦損失は多少変わることがある。還気ダクトは、表7-14よりv=5.0m/sを選び、給気ダクトと同様にして求める。ダクト各部の局部損失は、7-30ページからの表7-2~表7-13により計算する。(