ポリカエース 技術資料

ポリカエースの技術資料となります。


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193.ポリカエースの設計〈荷重に対する考慮〉ポリカエースはガラスに比べ耐衝撃性は非常にすぐれていますが、反面剛性が低くなっています。大きな荷重を受けた場合、ガラスのように破壊することはありませんが大きく“たわむ”性質があります。したがって、ポリカエースの板厚、寸法の設定などは、破壊強度の計算によるのではなく、たわみ量の許容限度を設定しておこないます。〈温度に対する考慮〉ポリカエースの物性は、温度の影響を受け易くなっています。温度の上昇あるいは下降に伴い、引張り強さ、曲げ強さ等の機械的特性が変化する傾向があります。したがって、使用温度における物性値を確認することも重要です。〈膨張収縮に対する考慮〉ポリカエースの線膨張係数は、6.5×10-5/℃と鉄の約6倍です。温度変化の大きいところに使用する場合や大型の加工品を作る場合には、この点を考慮してください。〈ノッチ及び集中応力に対する考慮〉強度が強いポリカエースと言えどもノッチを生じたり、集中応力を受けると強度の低下をまねくことがあります。ボルト止めの場合などは、パッキン類を取付けたり、ワッシャを大きくするなどの配慮が必要です。〈接触物に対する考慮〉ポリカエースは応力を受けた状態で、ある種の薬品やパッキン類に含まれる可塑剤などに触れるとクラックを生じることがあります。したがって、適切な使用条件、施工部材の選択に留意しなければなりません。3-1設計時の留意事項


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