工業材料シリーズ 技術資料

工業材料シリーズの技術資料となります。


>> P.20

④ポリカーボネート(Polycarbonate)PC西ドイツBayer社による1958年フィルム、1959年成形材料として市販されて以来、エンジニアリング樹脂の一つとして順調に成長した。我が国では1960年ごろより帝人化成による生産が開始され、現在では、三菱エンジニアリングプラスチックス、住友ダウ、出光石油化学などが参入し、年間約40万ton以上が生産されている。●構造式●特長1)2)3)4)5)6)7)8)強靭で、特に耐衝撃性にすぐれ、プラスチック材料の中でも最高クラスに位置する。耐候性、耐水性、耐熱性が良好。自消性で難燃剤添加で容易にV-Oグレードとなる。透明なエンジニアリング樹脂という他のエンプラに見られない特長を有する。脆化温度が低く、低温でも耐衝撃性が高い。基本的に耐薬品性には劣り、特にアルカリ、芳香族炭化水素、エステル、ケトン類には侵される。屋外使用材料としての耐候性を備えているが、より長期での黄変や劣化を防止するためには、耐候処理が必要。高温高湿(60℃以上相対湿度95%以上)条件下で使用した場合、物性の劣化が生じる可能性がある。●主な用途例1)2)3)4)電気・電子機械:各種スイッチ、スイッチカバー、照明グローブ、信号灯:カメラボディー、各種計器類ハウジングフィルム・シート:食品包装用フィルム、同真空成形品、温水器、銘板雑貨、その他:ヘルメット、目薬びん、哺乳びん1-16


<< | < | > | >>