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第4章第4章衝撃強さとは、材料に瞬間的な高速度で外力を加えた場合に、その材料がこれに対して示す抵抗の度合である。単位は破断に要した総エネルギー(J)、または試料の単位断面積あたりに吸収された破断エネルギー(kJ/㎡またはJ/m)をもって表している。試験方法として、シャルピー衝撃、アイゾット衝撃、デュポン衝撃などがある。一般に硬質塩化ビニル板の衝撃強さは、温度の下降とともに低下し、0℃付近でほぼ最低値に近くなり、ぜい性破壊の傾向が強くなる。特に衝撃強さを要求される用途には「カイダック」を使用すると良い。塩ビとカイダックの衝撃強さの比較を表に示す。塩ビとカイダックの衝撃強さ項目単位アイゾット衝撃強さJ/m高衝撃デュポン強度社内法撃芯R=10㎜質量5㎏㎝-H温度20℃20℃0℃-20℃-40℃EI780KDF7300D496015以下15以下15以下780以上150以上150以上13060○シャルピー衝撃試験(JISK7111)両端支持された試験片の中央部をノッチの裏側よりハンマー打撃し、1回の衝撃によって破断させるときに要したエネルギーをノッチ部の断面積で割った値をシャルピー衝撃強さという。○アイゾット衝撃試験(JISK7110)(ASTMD256)試験片の一端を固定して片持ちばりとして、垂直に支持した自由端をノッチ方向からハンマーで打撃し、破断させる。破断に要したエネルギーをJISではノッチ部断面積で割った値(ASTMではノッチ部の板厚さで割った値)をアイゾット衝撃強さという。(JISK7160)○引張り衝撃試験通常の引張り試験では、引張り速度が1~500㎜/minであるのに対し、引張り衝撃試験では3~3.3m/secの衝撃速度で試験片を引張り破壊し、試験片に吸収されたエネルギーを測定する。シャルピー・アイゾットと異なる点は、シャルピー・アイゾットが、試料の長軸に対して直角方向から衝撃力を加えるのに対して、引張り衝撃試験では、長軸方向に平行に衝撃力を加えることである。○デュポン衝撃試験試験片(50×50㎜)を撃芯と受台の間に置き、所定の温度で一定荷重を落下させ、1/2破壊する高さを測定したもの。撃芯受台及び撃芯のRはともに1/2インチ。試験片はフィルムからシートまで厚さに関係なく用いることが出来る。4-204-4-9.衝撃強さ