工業材料シリーズ 技術資料

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第4章第4章光線は紫外線(波長400nm未満)、可視光線(分布波長400~780nm)、赤外線(780nmを超える波長)に区分できる。プラスチックの光学的特性試験方法はJISK7105で定められており、一般光学的特性として屈折率・光沢度・色・色差・光線透過率及び全光線反射率の5項目が、特殊光学的特性として、光学的角度偏差、防げん度、黄色度及び黄変度、ヘーズ(曇価)、再帰性反射性能、像鮮明度、けい光色の7項目が定められている。・屈折率屈折率は真空中(実用的には空気中)における光の速度と透明試料中における光の速度との比を求めるもので、入射角の正弦と屈折角の正弦の比で表す。・光沢度標準光源からの光を、規定の角度で試料面に当て、正反射成分を受光器で測定する。光沢は試料面の反射光分布の違いによって生じるもので、鏡面光沢度は入射光束に対する反射光束の比率で表される。・色光の分光エネルギー分布の相違によって、その性質の差異が認められる可視光放射の特性又は、視知覚の様相を3刺激値及び色度座標又は、色相、明度、彩度によって表す。・色差(ΔEab)色覚による色の相違を色の3刺激値から数量的に求める。耐候(光)性試験において、変退色の方向を表示する場合、色差の表示の後に下表の記号をつけて表示する。変退色の方向記号変退色の方向黄みになる赤みになるYR青みになるBL緑みになるさえるくすむ記号GBrD変退色の方向濃くなる薄くなる記号StrW例:ΔEab=5.2(Y)ΔEab=7.6(D,R)・光線透過率及び全光線反射率プラスチックが透明であるかどうかは、その表面に入射した光が透過するか、反射するかによる。従って、光線透過率及び全光線反射率は透明性を表す尺度となるものである。JISでは積分球式測定装置を用いる方法が規定されており、測定法Aでは、標準白色板を取り付けて入射光量を調整した後、試験片の全光線透過光量(T2)、装置の散乱光量(T3)、装置と試験片による散乱光量(T4)を測定して、次式により全光線透過率、拡散透過率および平行光線透過率を算出する。計算方法全光線透過率=T24-7.光学的性質(%)(%)平行光線透過率=全光線透過率-拡散透過率(%)平行光線透過率が高いほど透明度が増し、拡散透過率が大きいほど曇価(ヘーズ)が増す。曇価(ヘーズ)=拡散透過率全光線透過率4-30×100(%)⎟⎠⎞T2100⎜⎝⎛=T-T43拡散透過率


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