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第6章第6章基準強さとして短期引張り強さ、短期曲げ強さを用いるが、長期間の荷重のもとではクリープ現象が現れる。ゆえにクリープ係数として短期引張り強さおよび短期曲げ強さの1/2(高温においては1/3)をとる。-4-3.溶接効率溶接効率とは母材の強度に対する溶接部分の強度の割合をいう。溶接効率は、溶接の層数、ノッチの有無、溶接技能等により異なり、溶接効率としては板の厚さにより下記数値をとる。板厚溶接効率1~6㎜1/28~15㎜1/2~1/316㎜~1/3~1/4-4-4.安全率安全率は「6-2.設計時の留意事項」に記載したような、様々な使用条件を考慮した上で決定しなければならないが、理論的根拠には乏しく、経験や実績より判断せざるをえない部分を多分に含んでいる。下表を参考にして安全率を決め、実績のないものについては、安全率を大きくとるようにする。高温の場合には、クリープを主体に考えるが、低温の場合には、材質の脆化による応力集中やノッチ効果の危険性を考慮する必要性がある。66使用時の温度低温高温構造簡単複雑簡単複雑※高温、低温の定義:低温作用荷重動荷重1/51/61/3~1/4静荷重1/31/4~1/51/2~1/31/330℃以下高温1/431℃以上※静荷重、動荷重の定義:衝撃、振動、30℃を超える温度変化を生じる場合などを動荷重とする。許容応力=短期引張り強さ(短期曲げ強さ)×総合安全率-4-5.総合安全率ポイント条件を総合したものが許容応力、総合安全率となる。総合安全率=クリープ係数×溶接効率×安全率66-4-2.クリープ係数6-10