工業材料シリーズ 技術資料

工業材料シリーズの技術資料となります。


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(5)修理方法①ピンホール、クラックの補修ピンホール部分は、そのまま溶接補修してはならない。ホットジェットで加熱しその部分をナイフで切り取り再溶接する。クラックの場合その部分に開先を取り溶接する。クラックの先端はノッチになるので丸く切り取るかドリルで穴をあけ先端を丸くして溶接しておく。②接着不良部分の補修ライニング施工直後の接着不良部分はナイフでその部分を切り空気を追い出して接着後溶接する。長期間使用後浮き上りを生じた場合、完全に接着されている部分まで切り取り、下地処理をやり直して再度その部分を接着し溶接する。③コーナー部の補修コーナーに溶接部分がくると破損しやすい。アングル又は曲げ加工品をもちいて補修する。接着ライニングの場合は切り取り再び接着し溶接する。④取リ出し部の補修使用後取出し部に損傷をきたした場合、その部分を全て取りかえるほうがよい。(6)ライニング槽の維持管理防蝕ライニングではピンホールのような小さな損傷でも薬液の流出により槽本体を損傷する。損傷が肉眼でわかるような時はすでに内面は相当に腐蝕している場合が多い。早期に損傷を発見し、補修、取りかえ、補強を行うことがタンクの維持管理上重要なことである。このため、定期的にタンクを空にして検査をすること、また、ライニング材と同材質のものを浸漬しておき経時的な材質変化を調査しライニング劣化前に処理することが大切である。7-91


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