プラスチックの基礎知識

住友ベークライトのプラスチック基礎知識(技術資料)となります。


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プラスチックの基礎知識1.1プラスチック(Plastics)とはわれわれの周囲を見わたしてみると、いろいろな分野にプラスチックが使われている。テレビ、ラジオ、電気洗濯機などの家庭用電気製品。自動車、航空機、電車などの輸送・交通機器。波板、窓ガラス、浴槽、便槽などの土木建築・住宅機器。温室、養殖槽などの農水産資材。高架水槽、パイプなどの工業用機器。包装、容器などの食品用材料。その他、事務用、スポーツ、レジャー、医療用の材料などと、幅広く使用されている。11.プラスチックの概要〝プラスチック〟──という言葉は、わたしたちに、気持ちの良いひびきをもたせ、やわらかい感じを与える。辞書を調べると、その語源はギリシャ語の〝プラステイコス〟で、〝生長する〟〝どんな形にもなる〟〝柔かい〟……等の意味であり、英語では〝可塑性のある〟という意味に使われている。名詞にした場合は、英語なら〝プラスチックス〟と複数の形にされているが、日本語ではどうも語呂がわるくJ1Sでも〝プラスチック〟とよぶことにきめている。(JISK6900)物質として本質的には(有機化合物)であり……………即ち、動物や植物のような生物から出来た天然高分子か、石炭、石油、塩、水、空気等からつくられた合成高分子で炭素を骨格とするもの(少くとも現在までのところは、これが大半)。(高分子物質)であり……………即ち、分子量の極度に大きいもの(分子量10,000以上)。(可塑性)をもったもの……………即ち、最終の状態は固体であるが、つくる過程では、熱および圧力により流れの現象を経てつくられ、力を加えて形をつけた後は、力を除いても変形しない性質をもったもの。をこう呼んでいる。


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