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28●構造式⑤シリコーン樹脂Organopolysiloxane,SI●製造法●開発の歴史1944年、J.F.Hydeらの研究成果に基づき、DowCorning社により、グリニヤ法ケイ素樹脂(シリコーン樹脂)が企業化された。更に1947年、GE社のE.G.Rochowによるシランの直接合成法が企業化されて以来、シリコーン樹脂は工業としての地位を確立した。我が国では1952年以降信越化学、東芝シリコーン、東レ・ダウコーニング・シリコーンの3社により生産され、ゴム、オイル、ワニスなどとして広く利用されている。●特長1)耐熱、耐寒性にすぐれたゴム製品となる(-80℃~300℃)。2)耐油、耐水、耐候性にすぐれる。3)電気特性、耐オゾン性、耐コロナ性にすぐれ電気用途に好適である。4)界面特性に他の材質にない特徴がある。5)難燃化が容易。6)無毒性である。●主な用途例1)電気・電子:電線被覆、樹脂封止、パッキング2)自動車:オイルシール、イグニッションコード3)建築:各種シーリング、撥水加工4)食品、医療:チューブ、消泡、離型、化粧品添加5)事務機器:複写機ロール、電卓キーボード6)その他:剥離紙、耐熱塗料、繊維加工剤、ツヤ出し、合成樹脂改質剤、防振剤、熱媒、潤滑剤R,R´:―CH₃,―C₆H₅などSG:0.975(ジメチルシリコーン)Si+nRCℓRnSiCℓ₄-n加水分解縮合精製重合