工業材料シリーズ 技術資料

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第2章針葉樹…一般に葉が針のようにとがったものを言う。すぎ・ひのき・まつ広葉樹…一般に葉の幅が広く、冬季には落葉するものが多いため落葉樹と言う(落葉しないものは照葉樹という)。かし・なら・けやき・ラワン針葉樹は広葉樹に比べ通直性がよく、長大材が得やすい。加工性にもすぐれている。広葉樹は、建築材料としては、主に仕上げ材や建具、家具材として広く用いられている。木材★木材の特徴木材は、わずかな加工によって建築用材料として用いることができ、また、カンナ仕上げを丁寧に行えば、非常に美しい、かつ温かみのある、材料であるため、多方面で使用されている。ただし、天然材料のため、節の存在や乾燥の変形・強度のむらなどの間題がある。木材は細胞構成がハニカム構造であることから、繊維方向の強度がきわめて大きく、しかも軽いという構造材としてすぐれた特徴をもっているが、一般的に、横方向の強度は縦方向の強度の1/10ないし1/20程度である。・短所①燃えやすい②傷つきやすい③寸法が狂いやすい・長所①軽い②加工が比較的容易である③繊維方向の強度が大きい④断熱性が大きく、肌触りがよい⑤熱伝導率および熱膨張係数が小さい⑥木目が美しい④異方性がある⑤乾湿の繰返しに弱い⑥大きな部材が入手しにくい⑦虫害を受けやすい種スギヒノキエゾマツアカマツカラマツトドマツブナキリ比重強さ(MPa)気乾比重曲げ引張り圧縮せん断0.380.410.410.490.480.380.670.357736868746791408615011012063100150-36403939403743244.75.95.85.84.65.77.63.8曲げ弾性率7.10×1031.02×1030.74×1030.78×1031.04×1030.69×1030.98×1030.74×103※木材の比重とは木材は細胞壁と多くの隙間で構成されているので、木材の重さを相対的に表現するには、木材の質量をその体積で割った密度で表される。全乾比重:含水率0%時の比重気乾比重:含水率15%位の比重をいう。木材は、住宅として使用されると大気中の湿度の影響を受けて、含水率15%位になる。2-15


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