工業材料シリーズ 技術資料

工業材料シリーズの技術資料となります。


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引張り強さは、前項の応力-ひずみ曲線における最大の引張り荷重を試験片の原断面積で割った値であり、硬質塩化ビニル板は熱可塑性樹脂であるから、その引張り強さは各温度によって異なる。荷重たわみ温度以下ではほとんど直線的に変化する。サンロイドプレートは、温度が1℃上昇するにつれて、約0.5~0.7MPa〔5~7kgf/cm2〕低下する。一般工業用グレーは荷重たわみ温度付近である75℃95℃を越えると急激に引張り強さが低下する。構造材としての安全使を越えると、また、耐熱板では用温度は、荷重たわみ温度より約15℃低くとって60℃、耐熱板では80℃と考えるのが妥当である。各種プレートの使用温度範囲における引張り強さ(短期)は、次式によって算出する事ができる。A777SEI780A100HT795SKDF7300DEPP201σt=56-0.62(t-20℃)〈0~60℃〉σt=55-0.60(t-20℃)〈0~60℃〉σt=69-0.79(t-20℃)〈0~50℃〉σt=60-0.50(t-20℃)〈0~70℃〉σt=42-0.52(t-20℃)〈0~60℃〉σt=0.0021t2-0.55t+43.3〈0~90℃〉-154σtt:t℃における引張り強さ:指示温度(MPa)(℃)4-4-2.引張り強さ(短期)


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