工業材料シリーズ 技術資料

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第4章第4章硬質塩化ビニル板の熱伝導係数は、鋼の1/3000と非常に小さいため優秀な断熱材であるという長所になる。しかし反面、熱の不良導体であるため機械加工の場合には、刃物や鋸歯などの摩擦熱により、局部的に加熱され、融着したり、コゲたりする恐れがあるので注意を要する。また、熱加工の時には、急激な加熱をすると板の中心部は十分に加熱されず、表面のみが加熱オーバーになるので、折り曲げ加工などでは、適温でゆっくり時間をかけて暖めるのがよい。硬質塩化ビニル板と他の材料との熱伝導係数の比較を下表に比熱と同時に示す。熱伝導の計算は次式のようになる。Q:伝導された熱量f:熱伝導係数A:材料の断面積θ:熱が伝えられた時間(W)〔kcal〕(W/(m・K))〔kcal/(m・h・℃)〕(㎡)(h)tlΔQ=f・A・θ・Δt:材料の温度差l:材料の熱が伝えられた長さ(m)K〔℃〕各種材料の熱伝導係数と比熱物質鋼(炭素)アルミニウム亜鉛鉄銅温度℃2020202020熱伝導率W/(m・K)48.520411367372コンクリート常温20ガラス(ソーダ)クロロプレンゴム20200.8-1.40.55-0.750.25木材(乾燥)18-250.14-0.18水空気高密度ポリエチレン硬質ポリ塩化ビニルポリプロピレンポリカーボネートポリメタクリル酸メチルポリアミド002020202020200.570.0240.46-0.500.15-0.210.1250.190.17-0.250.25※参考比熱J/(kg・K)4619003834614198807502200~1300421710052300840-117019301260147015904-264-5-7.熱伝導係数と比熱


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