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熱硬化性プラスチック一般試験方法耐燃性試験;A法・耐燃性ブンゼンバーナーなどを用いて、規定の長さの炎を試験片の片隅に点火させ、規定時間後炎を取り除き、燃える割合によって判定を行う。:燃え続ける。(180秒間以上燃え続ける)可燃性自己消火性:燃えるが燃え続けない。(燃焼距離が25mmを超え100mm以下)不燃性:燃えない。(燃焼距離が25mm以下)硬質塩化ビニル板は、自己消火性であり、炎が常に接触していない限り燃え続けないという難燃性を有しているので、火災に対して安全で、火元になる危険性は少ない。しかし、燃焼の際には刺激臭で、毒性の強い塩化水素ガスを発生するので注意を要する。ポリプロピレンは可燃性であり、着火後、炎を遠ざけても燃え続けるため注意が必要である。第4章第4章○FM規格FM4910米国産業相互保険機構(FactoryMutualGlobal)が工場火災防止を図るため独自に設定したクリーンルームに使用される材料の難燃性基準。認定を受けた材料を使用することにより保険契約者の保険料率が低減される場合がある。難燃性能基準は、火災における延焼を最小にすることと、煙による汚染を最小にするために以下の基準値を設けている。火炎伝播指数発煙指数FirePropagationIndexSmokeDamageIndexFPI≦6SDI≦0.4-5-9.引火点と発火点ポリマーの燃焼は、主に熱分解成分と酸素との気相反応であり、基本的には熱分解過程と混合燃焼過程として取り扱われる。材料が加熱されると融解・軟化の後、材料表面から、添加された低分子化合物の蒸発とポリマー自身の熱分解が起こる。このようにして可燃性ガスの発生、固体残査、煙の発生が起こる。可燃性ガスは空気と混合されて可燃性混合気体を形成し、発火、そして燃焼に至る。プラスチックを一定条件下で徐々に加熱し、生成した可燃性混合気体に火炎を近づけたとき、燃焼する温度を引火点といい、また、外部炎が無くても燃焼し始める最低温度を発火温度という。物質名ポリエチレンポリプロピレンポリテトラフルオロエチレンポリ塩化ビニルポリ塩化ビニリデンポリスチレンポリメタクリル酸メチルポリアミド6引火点発火温度℃341--391532℃349570530454532345~360488~496280~300450~462421424フェノール樹脂(ガラス繊維積層)メラミン樹脂(ガラス繊維積層)520~540475~500571~580623~645プラスチックの基礎知識より4不飽和ポリエステル(ガラス繊維積層)346~399483~488木材260~300400~4504-28○JISK6911