工業材料シリーズ 技術資料

工業材料シリーズの技術資料となります。


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プレートの厚物および丸棒から、フランジ、ねじ、部品を作製する場合は旋盤加工が適する。バイトはハイス鋼またはチップを使用する。条件は、切削速度200~400m/min、すくい角0~10度、にげ角5~10度、送り0.1mm/回転、切り込み0.1mm以下程度が適する。空気噴流や水で冷却すると同時に削りくずを取り除くのが望ましい。塩化ビニルは他の樹脂にくらべて切削性は優秀な部類に属し、切り込みを大きくしすぎたり、工具のすくい角を大きく取りすぎたりさえしなければ容易に精度が高く、しかも、面荒さが小さくすぐれた部品を得ることができる。(2)フライス加工金属工作用のフライス盤を使用する。ミーリングカッター(回転刃物)は市販のものでよいが、クリアランスを大きく削っておくと高速で加工しうる。この際ミーリングカッターから完全に削りくずを取り除くよう圧縮空気を吹きつけることが望ましい。切削工具はハイス鋼またはチップを用いるのがよい。切削切り込みにおいて、鋭い形状の切り込みを作らないように特に注意しなければならない。切り込みを作るとその部分に応力が集中し亀裂が生じやすくなる。したがってコーナー部は丸みを付けるようにする。第8章(3)ルーターマシン(高速度面取彫刻機械)加工ルーターマシンは、直線、溝切り、切り抜き、穿孔、座操、面取り、彫刻などの加工ができる機械で切断と仕上げが同時にできる。回転数は高速で、カッター径10mm未満は24000rpm、10mm以上は15000rpmが適当である。8-1-4.切削加工(1)旋盤加工8-11


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