工業材料シリーズ 技術資料

工業材料シリーズの技術資料となります。


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トリマー(4)面取機加工卓上面取盤やトリマーが用いられる。面取機は、直線加工、曲線加工の外周仕上げに使用するもので切断と仕上げを一度に行うものである。直線加工はテーブルに取り付けてある定規を使用して加工する。曲線加工は予め加工品の形状に一致した治具を作り、それに材料をクランプして治具をガイドに押し当てて加工する。異型のカッターを使用することによって、傾斜、段違い曲線断面を得ることができる。カッターの材質はハイス鋼、超硬合金などが適用される。回転数は、5000~12000rpm程度である。外周全部を加工する場合は半分ずつ加工しなければならないため治具が2個必要である。(5)彫刻加工彫刻は、手彫および機械彫が可能である。一般には次のような機械が使用される。・パントグラフ彫刻機・歯科用フレキシブルグラインダー・リューター・プログラムによる完全自動化された彫刻機もあるこの他に模様を彫るにはサンドブラスト法も用いられている。パントグラフ彫刻機による方法が一般的で、合成樹脂の中ではアクリル樹脂が比較的彫刻しやすい。塩ビの彫刻は粘りが強くすっきりした切れ味がないので、切削くずがカッターに巻き付いて見苦しくなりやすいため熟練を要する。スピンドルの回転数は、4000~13000rpm位のもので回転軸の精度が高くて安定な回転を与えるものがよい。目盛りにより1:1より1:1/50まで縮小することができる。(6)ねじ切り加工通常は手でタップを立てるが、タッピング兼用ボール盤などを用いる場合もある。タップは時々引き出し、切り屑を排出するようにし、蓄熱による精度の低下や面の荒れを防止するため、冷却水を用いることが望ましい。プラスチックへのタップ加工は、頻繁にネジの脱着を行うものや荷重変動・温度変化が激しい部位への使用は好ましくない。8-12


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