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15●構造式⑫フッ素樹脂FluorocarbonResin●製造法クロロホルムとフッ酸より合成されたフレオン22(CHCℓF₂)を熱分解して四フッ化エチレンモノマーを得、これをべースに、塊状、懸濁、乳化重合などにより製造。●開発の歴史1934年ドイツでPCTFE、1938年アメリカでPTFEが発明されたのに始まり、1950年にDuPont社で初めてPTFEの本格的生産が開始された。我が国では、ダイキン工業で1954年にPCTFE、1955年にPTFE、三井フロロケミカルで1965年にPTFEの生産が開始された。●特長1)常温での機械的強度はむしろ低いが、耐熱性にすぐれ連続使用温度は高い。2)実質的に全ての工業薬品、溶剤に対して不活性。3)電気絶縁性にすぐれ、高周波領域での誘電正接はプラスチック中最も小さい。4)摩擦係数が個体中最も低い(PTFE0.04)。●成形加工条件圧縮成形(PTFE):室温でプリフォーム成形後、360~380℃で焼成射出成形:シリンダー温度PFA(380~420℃)、FEP(360~380℃)、ETFE(280~320℃)●主な用途例1)電気・電子分野:コネクター、コイルボビン、電線被覆2)耐薬品分野:ケミカルポンプ、IC洗浄治具3)非粘着分野:フライパンなどのコーティング4)摺動材分野:シールパッキン、無給油軸受ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)その他のフッ素樹脂:ポリ三フッ化塩化エチレン(PCTFE)四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共重合体(FEP)エチレン-四フッ化エチレン共重合体(ETFE)四フッ化エチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)※<テフロン>は、米国DuPont社の登録商標